NHK職員の基本給、手当の額はいくら?一般職の給与支給基準まとめ【2019年度最新版】

NHK職員の人件費の問題
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はじめに

今回は、NHKの給与制度について取り上げます。

NHK職員の給料は高いとよく言われますが、具体的にどのような支給基準になっているのでしょうか。NHKは給与の支給基準を外部に向けて公開していますので、今回はNHKの一般職(管理職除く)に関する支給基準をまとめました。

ちなみに、2018年度のNHK職員の平均年収はおよそ1075万円と推定されます。詳しくは以下の記事をご覧ください。

NHK職員の給料1700万円は本当?それともデマ?平均年収の実態をきちんと解説します【2019年3月時点】
はじめにこんにちは、草津会計士blogです。よく「NHK職員の給料が高すぎる」という意見をネット上などで耳にします。NHK職員の平均年収についての記事やツイートを見てみると、1100万円や1700万円、1800万円というように、バ...

※この記事は、令和1年6月14日改訂の「職員の給与等の支給の基準(*1)」に基づいて作成されています。最新の基準はこちらをご確認ください。

NHKの一般職に対する給与は、「基準賃金(基本給)」、「基準外賃金」、「諸手当」で構成されています。なお、給与のほかに「賞与」が年2回支給されます。

基準賃金(基本給)

一般職は、「A1、A2、B1、B2、C1、C2、S1、S2、S3、S4」という10の職階に分かれています。

基準賃金(基本給)の額は、職階によって以下の通り下限額と上限額が定められています。

  • 地域職員(A1~C2):14万3960円~32万4000円
  • 地域職員(S1~S4):37万800円~43万9200円
  • 全国職員(A1~C2):16万4950円~40万5000円
  • 全国職員(S1~S4):46万3500円~54万9000円

ただし、57歳到達日以降は8割額となります。

基準外賃金

基準外賃金は、「a 時間外手当」、「b 休日手当」、「c 休日振替手当」、「d 深夜・早朝手当」、「e 特定手当」が定められています。支給基準等は以下の通りです。

a 時間外手当
所定の勤務時間外に勤務したときには、基準外基礎額の3割増の額を支給する。

b 休日手当
休日に勤務したときには、基準外基礎額の4割増の額を支給する。

c 休日振替手当
休日振替により勤務したときには、その所定勤務時間分に対し、基準外基礎額の4割額を支給する。

d 深夜・早朝手当
午後10時から翌日の午後8時までの間に勤務したときには、基準外基礎額の5割額を支給する。また、1か月60時間を超える法定時間外の勤務に対しては、基準外基礎額の2割額を、時間外手当および休日手当に加えて支給する。

e 特定日当
次の支給条件に該当するとき、支給する。支給額は別紙のとおりとする。
(a)緊急呼出日当
緊急の呼び出しを受けて、ただちに出勤した場合、支給する。
(b)徹宵勤務日当
午後0時から午前5時まで連続で勤務した場合、支給する。
(c)深夜所定日当
勤務開始時間が0時から4時の間である勤務が連続して設定された場合、支給する。
(d)特殊業務日当
水中や海上での作業、航空機での業務、海抜2,500メートル以上の高地での作業、鉄塔や高圧等危険な場所での作業を行った場合、支給する。

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諸手当

家族手当ー扶養補助(基本額)

扶養補助(基本額)は「扶養家族のある者および扶養家族がなく配偶者のある者」に支給されます。支給月額は、扶養家族が1人の場合は2万7500円、2人の場合は3万2500円、3人以上の場合は3万7500円です。また、扶養家族がなく配偶者のある者は5000円です。

なお、職階が「S1,S2,S3、S4」の者には支給されません。

家族手当ー扶養補助(子育て加算)

扶養補助(子育て加算)は「扶養家族でかつ23歳未満の子がある者」に支給されます。支給月額は、扶養家族が1人の場合は9500円、2人以上の場合は9500円に2人目以降1人につき8000円を加算した額です。ただし、扶養家族の子に障害がある場合、子の年齢にかかわらず、上記金額に1万7500円(重度)、または9500円(その他)を加算した額が支給されます。

家族手当ー扶養補助(介護加算)

扶養補助(介護加算)は「扶養家族でかつ要介護認定を受けた者がある者」に支給されます。支給月額は、扶養家族でかつ要介護認定を受けた者が1人の場合は9500円、2人以上の場合は9500円に2人目以降1人につき8000円を加算した額です。

家族手当ー地域補助

地域補助は「本部およ横浜、千葉、さいたま、大阪、京都、神戸の各放送局に所属する者」に支給されます。支給月額は、以下の通り所属および扶養家族の有無によって変わり、1500円~9000円です。

なお、職階が「S1,S2、S3,S4」の者は、「本部および横浜、千葉、さいたまの各放送局に所属する職員」は1万2000円、「大阪、京都、神戸の各放送局に所属する職員」は4000円です。

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家族手当ー住宅補助

住宅補助は「転勤者用住宅等に入居していない者」に支給されます。また、親元通勤者には支給されません。支給月額は所属および扶養家族の有無によって変わり、扶養家族のある者は2万円~5万円、扶養家族のない者は1万円~2万5000円です。

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家族手当ー寒冷地補助

寒冷地補助は、「支給対象期間中(11月1日から翌年3月末日まで)、北海道の各放送局に所属する者」に支給されます。支給月額は、以下の通り地域によって異なり、1万960円~2万6820円です。

なお、職階が「S1,S2,S3、S4」の者には支給されません。

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単身赴任手当

単身赴任手当は、「国内の転勤発令に伴い単身赴任をする者(単身赴任者)」に支給されます。支給月額は、単身赴任者Aは「毎月33,000円を支給する。なお、転居者用住宅等への入居資格がある単身赴任者が、転居者用住宅に入居しない場合は毎月15,000円を加算する」、単身赴任者Bは「新勤務地と配偶者の居住地の最寄り局間を路程とする往復交通費相当額に2,000円を加算した額を毎月支給する」とされています。

おわりに

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

住宅補助をはじめとする家族手当が充実していますので、特に家庭を持つ職員にとっては手厚い待遇といえます。

例えば、「東京勤務で専業主婦と2人の子供がいる家庭」を例にすると、扶養補助(基本額)3万7500円+扶養補助(子育て加算)1万7500円+地域補助9000円+住宅補助5万円で合計11万4000円の手当がつくことになります。

管理職の支給基準も以下の記事にまとめています。

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